中東情勢が住宅建設に直撃 資材品薄で「家が作れない」危機、価格転嫁は2026年にも
住宅資材が品薄「家作れない」 中東情勢影響で価格転嫁も

中東情勢の緊迫化が住宅建設現場を直撃 資材品薄で「家が作れない」危機的状況

イラン情勢の緊迫化に伴い、建設現場への影響が急速に広がっている。住宅建設に不可欠な資材の値上げや出荷制限が相次ぐ中、工務店の経営者からは「家を作りたくても作れない状態になりつつある」という悲痛な声が上がっている。この状況は、2026年までに住宅価格への本格的な転嫁を引き起こす可能性が高い。

資材メーカーから相次ぐ値上げ通知 原油価格高騰が直接的要因に

屋根材を販売するある業者は先日、取引先に対して「価格改定及び供給に関するお願い」と題する文書を送付した。その内容は衝撃的で、40〜50%程度の大幅な値上げを要請するものだった。値上げの理由として、「原油及びナフサ等石化原料の供給が不安定な状況」を挙げ、「自助努力では吸収できないレベル」と明記されている。

さらに供給面でも深刻な問題が発生している。同文書には「原材料必要量の確保については不透明さが増している」と記載され、「通常期1カ月分の納品が限度」という供給制限が示された。これは中東情勢の悪化に伴う原油価格の高騰が、建設資材の原材料調達に直接的な影響を与えていることを示している。

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横浜の工務店には35件以上の値上げ通知 多岐にわたる品目が対象に

横浜市南区で注文住宅の設計・施工を手がける「あすなろ建築工房」には、3月中旬以降、建築資材メーカーなどから同様の通知が35件以上も届いている。影響を受ける品目は多岐にわたり、具体的には以下のような資材が含まれている。

  • 断熱材
  • 石膏ボード
  • 防水シート
  • シンナー
  • 加工木材
  • 粘着テープ
  • ユニットバス

同社の関尾英隆社長(56)は、この状況について「建築現場にとって前例のない危機的状況」と表現している。

2階建て住宅で200万円以上の費用増加 2026年には価格転嫁が本格化か

あすなろ建築工房が試算したところによると、今年2月下旬と4月中旬を比較した場合、同じ30坪の2階建て注文住宅でも、建築費用は200万円以上増加せざるを得ない状況にあるという。これは資材価格の高騰と供給不安が直接的な原因となっている。

関尾社長は「現在の価格上昇は、工務店の努力だけでは吸収できないレベルに達している」と指摘。その上で、「2026年までには、これらの追加コストが住宅価格に転嫁される可能性が高い」と予測している。これは住宅購入を検討している消費者にとって、大きな負担増加を意味することになる。

建設業界関係者の間では、中東情勢のさらなる悪化が懸念材料となっている。原油価格のさらなる高騰や、ホルムズ海峡の封鎖などが現実化した場合、建設資材の供給はさらに逼迫し、住宅建設そのものが停滞する可能性も指摘されている。

政府や業界団体は、代替資材の開発や輸入ルートの多様化など、緊急対策の必要性を認識し始めているが、具体的な解決策が見えるまでには時間がかかりそうだ。住宅建設をめぐる環境は、中東情勢という国際的な要因に左右される、新たな段階に入ったと言える。

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