神奈川県鎌倉市関谷に、流鏑馬(やぶさめ)のけいこ場「鎌倉教場」が完成し、公益社団法人「大日本弓馬会」(鎌倉市)が5月31日、完成を記念して流鏑馬を披露しました。この教場は、全長125メートルにわたって整備され、伝統技術の継承と普及の拠点となることが期待されています。
新教場建設の背景
大日本弓馬会は1939年に設立され、寒川神社(寒川町)などで流鏑馬を奉納してきました。しかし、2024年に鎌倉市深沢地区にあった従来のけいこ場が再開発のため閉鎖。その後は静岡県御殿場市の施設を借りてけいこを続けていましたが、交通の便が悪く、会員にとって負担となっていました。そこで、同会は鎌倉市内での再建を模索。鎌倉市が借りた県有地に新教場を建設することになりました。
資金調達の方法
整備費用の一部はクラウドファンディングで募られ、目標額を上回る1500万円以上が集まりました。この資金により、馬場や観覧スペースなどが整備され、本格的なけいこが可能な環境が整いました。
関係者の声
坂本和弘会長(87)は新教場の完成について、「地元の皆さまの理解と協力に心から感謝しています。鎌倉時代以来の歴史と伝統を、鎌倉の地で守り続けることに大きな意義があると感じています」と語りました。同会は今後、新教場を拠点に流鏑馬の普及活動をさらに強化する方針です。
流鏑馬の歴史と意義
流鏑馬は、平安時代末期から鎌倉時代にかけて武士の間で発展した弓馬術の一種で、馬を疾走させながら的に矢を射る武芸です。鎌倉時代には幕府の公式行事としても行われ、武士の精神修養や戦闘技術の向上に寄与しました。現在では、神社の祭礼などで奉納され、日本の伝統文化として受け継がれています。
大日本弓馬会は、流鏑馬の保存と普及に努めており、新教場の完成により、より多くの人々がこの伝統に触れる機会が増えると期待されています。また、観光資源としても注目されており、地域活性化への貢献も見込まれています。



