朝日世論調査:原発再稼働賛成51%、反対35% 東日本大震災から15年で意識変化
原発再稼働賛成51%、反対35% 震災15年で意識変化

原発再稼働への賛成が51%、反対35% 朝日世論調査が示す15年後の意識変化

朝日新聞社が2026年2月14日と15日に実施した全国世論調査(電話方式)によると、停止中の原子力発電所の運転再開(再稼働)について、賛成が51%反対が35%という結果が明らかになりました。この調査は、東京電力福島第一原発事故後、定期的に行われているもので、今回の数字は2年前の調査(賛成50%、反対35%)とほぼ同水準を維持しています。

賛成が反対を上回るようになったのはつい最近のこと

原発再稼働への賛成が反対を上回るようになったのは、比較的最近の傾向です。2022年の調査では賛成38%、反対47%と反対が優勢でしたが、2023年に賛成が51%に増加し、反対42%を上回りました。これが賛成が過半数を占めた初めてのケースとなり、以降、賛成派が優位を保っています。

15年前の東日本大震災と福島原発事故は、多くの人々の記憶に鮮明に残っています。ある東京都内の住民は、震災直後に計画停電で暗闇に包まれた自宅で、懐中電灯を頼りに新聞を読んだ経験を振り返り、「原子力発電所があんな過酷な事故を起こすとは思いもよりませんでした」と語っています。

支持拡大の背景にある複合的要因

慶應義塾大学教授でメディアコム研究所の津田正太郎氏は、再稼働への支持が高まってきた背景について、いくつかの要因を指摘しています。

  • 福島原発事故の記憶が時間とともに薄れてきたこと
  • 政府による原発活用方針の明確な提示
  • 物価高騰に伴う電気料金の負担感の増大
  • 温室効果ガス対策としての原子力発電への認識の広がり

これらの要素が重なり、エネルギー安全保障や経済的合理性を重視する声が強まっていると考えられます。実際、2026年1月には新潟県の柏崎刈羽原発6号機で原子炉起動に向けた作業が再開され、関係者の緊張した様子が伝えられました。

世論の揺れ動きと今後の課題

世論調査の結果は、原発再稼働をめぐる国民の意識が、安全懸念とエネルギー需要のバランスの中で揺れ動いていることを示しています。一方で、反対派の35%という数字も無視できず、事故の教訓や廃棄物処理問題への懸念は根強く残っています。

東日本大震災から15年という節目を迎え、原発政策は単なる賛否を超え、持続可能なエネルギー戦略の一環として議論が深まることが期待されます。今後の動向には、技術的進歩や国際情勢、気候変動対策の進捗が大きく影響することでしょう。