愛媛県、食品ロス削減で目標の4倍を達成 フードバンク・フードドライブの拡充とAI活用で大幅改善
愛媛県、食品ロス削減で目標の4倍達成 フードバンク拡充とAI活用

愛媛県が食品ロス削減で驚異的な成果 目標量の4倍を達成

愛媛県は、2025年度の食品ロス発生量(推計)が約3.1万トンとなり、5年前の前回調査から約4割減少したと発表しました。県が掲げていた2021年度からの5年間で10%削減という目標を大幅に上回る成果で、実に目標量の4倍に相当する削減を実現しました。

詳細な調査方法と計画的な取り組み

県内の食品ロスの実態調査は、今治市、伊予市、宇和島市、松前町の4市町で実施されました。家庭系の可燃ゴミを開封して食品廃棄物を取り出し、手つかずのまま捨てられた食品や食べ残し、調理くずなどに分類して発生量を調べています。事業系については、県内4,000事業所を対象にアンケートを行い、推計値を算出しました。

愛媛県が初めて実施した2020年度の調査では、県内の食品ロス発生量は約5.1万トン(推計)でした。この結果を受け、県は2021年3月に「県食品ロス削減推進計画」を策定。2025年度までに10%減の4.6万トンまで減らす目標を掲げ、本格的な取り組みを開始しました。

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フードバンクとフードドライブの拡充が効果

家庭で未利用の食品を有効活用するため、愛媛県はNPO法人「eワーク愛媛」(新居浜市)と連携し、2021年度から家庭や企業から未利用食品を集めて子ども食堂や福祉施設に寄付する「フードバンク」事業に力を入れてきました。

現在では、スーパーのフジグラン松山(松山市)やコンビニエンスストアなどで、家庭で余っている食品を持ち寄る「フードドライブ」コーナーが常設されています。県内での設置数(県把握分)は、2021年度の32か所から、2024年度には121か所に大幅に増加しました。

具体的な削減成果と課題

これらの取り組みの結果、2025年度の実態調査では、食品ロス発生量が約3.1万トンとなり、5年前に比べて約2万トン(38.8%)削減されました。県民1人当たりの食品ロスは年間約24キロとなり、前回調査より14キロ減少しています。

家庭系食品廃棄物の発生量は約5.4万トンで、うち食品ロスは約1.9万トン(34.8%)でした。過剰除去・食べ残しが19.4%、手つかずのままの廃棄が15.4%を占めています。特に野菜など賞味期限の表示がない食品で、手つかずのまま捨てられるケースが多かったことが明らかになりました。

事業系の食品ロスは約1.2万トンで、業種別では食品小売業が52.5%と最も多く、外食産業が29.2%で続いています。

AI技術の導入と今後の課題

大手スーパー「フジ」(広島県)は、在庫の適正化を図るため、AIを活用した需要予測型の自動発注システムを導入しています。愛媛県も、外食産業での食品ロスを重点的に減らすため、小盛りサイズのメニュー導入を呼びかけています。

一方で、フードバンク活動に取り組む県民は4.3%にとどまっており、行動に移せる人をどう増やしていくかが今後の課題です。県循環型社会推進課は「食品ロス削減の取り組みは誰でも今日からでもできる。食品が循環する仕組みをさらに広げ、オール愛媛で削減に取り組んでいく」と決意を新たにしています。

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