東京都は、生成人工知能(AI)の業務活用に関する新たな指針を策定する方針を固めた。都庁内での業務効率化を推進する一方、情報漏洩や著作権侵害などの倫理的問題に対応することが目的だ。年内の策定を目指し、専門家や関係部署と連携して検討を進める。
生成AI活用の背景と目的
東京都は、行政サービスの向上や業務効率化を図るため、生成AIの導入を検討している。具体的には、文書作成やデータ分析、市民からの問い合わせ対応などでの活用が想定されている。しかし、生成AIの利用には、個人情報の取り扱いや著作権侵害、誤情報の拡散などのリスクが伴うため、適切なルール整備が急務となっている。
指針の主な内容
新たな指針では、以下の点を中心に規定する方針だ。
- 利用範囲の明確化:生成AIを使用できる業務と禁止すべき業務を区分する。
- 情報管理の徹底:個人情報や機密情報の入力禁止、外部サービス利用時のデータ保護対策。
- 著作権への配慮:生成物の著作権帰属や他者の著作物利用時のルール。
- 監視・監査体制:利用状況の定期的な確認と問題発生時の対応手順。
専門家の意見と今後のスケジュール
都は、AI倫理や情報法制に詳しい専門家を交えた検討会議を設置し、意見を反映させる予定だ。また、他自治体や国の動向も注視しながら、実効性のある指針を目指す。策定後は、都職員向けの研修も実施し、適切な利用を徹底する方針。
東京都の担当者は「生成AIは大きな可能性を秘めているが、リスクも無視できない。バランスの取れた指針を作り、都民の信頼に応えたい」と述べている。



