ポルトガルの首都リスボンで17日、住宅費や生活費の高騰を抑える対策を求めるデモ参加者が、数十張りのテントを設置した。隣国スペインで数週間にわたって続く抗議運動に呼応した動きだ。
若者中心の抗議、夜を明かす構え
全国で計数千人が参加したデモ行進の後、夜には数百人が、観光客でにぎわうリスボン中心部のロシオ広場に集まった。
AFP記者によると、参加者は若者が中心で、夜を明かす構えを示した。広場にそびえるペドロ4世像の周りに座り、数百人が歌を歌っていた。
住宅価格はEU平均の約2倍の上昇率
ソーシャルワーカーのエレナ・コスタさん(46)は「税金を払い、この国を支えている人々が攻撃を受け、権利、とりわけ住居を得る権利を失っている」と語った。
エンジニアのアントニオ・マルガドさん(52)は、中道右派政権が「家賃を完全に自由化している」と批判。「家主の保護はますます手厚くなる一方、住まいを必要とする借り手への保護はますます薄くなっている」と訴えた。
公式統計によると、ポルトガルの住宅価格は2015~24年に124%上昇した。上昇率は欧州連合(EU)平均の約2倍に当たる。
影響は特に若者やリスボンで深刻だ。リスボンには周辺の大都市圏を含め、1100万人を超えるポルトガルの人口の約4分の1が集中している。
首相は抗議の風潮に警告
これに先立ち、リスボンでは主要労組のポルトガル労働総同盟(CGTP-IN)の呼び掛けでデモが行われ、参加者は住宅費高騰への対策に加え、公共サービスの改善や年金・賃金の引き上げを求めた。
ルイス・モンテネグロ首相は先週初め、「人々が答えを求めていることは十分に理解している」と述べ、公共政策に不備があると感じ、憤りを表明したいという思いにも理解を示した。
一方、政治的な対立勢力に対し、「実際にはポルトガル社会で支持されていない不安定さや抗議の風潮」を国内に持ち込まないように警告した。フランスを揺るがした暴力的な抗議活動を念頭に置いた発言とみられる。