人が暮らせるエリアに郵便局がどれほど密集しているかを主要7カ国(G7)と韓国の計8カ国で試算すると、日本が突出していることが、万国郵便連合(UPU)と世界銀行のデータをもとにした比較で分かった。密度は英国やドイツ、フランスの約4倍、韓国の約2倍にのぼる。背景には、統廃合の議論が「タブー」のように扱われる日本特有の事情がある。
8カ国比較で最多、可住地あたり204局
UPUの直近の報告書によると、日本の郵便局は2万3466局(2024年度末時点、営業中のみ)。国の陸地面積1千平方キロメートルあたりに立つ局数は64局で、8カ国中最多だった。
陸地から森林を引いた面積を「可住地」と仮定すると、日本は1千平方キロメートルあたりの局数が204局に上る。韓国の密度は半分以下、可住地の割合が大きい英国やドイツ、フランスは4分の1程度だ。
統廃合の議論がタブー視される事情
2026年2月には北海道夕張市の夕張清陵郵便局が廃止となった。2キロ圏内に計三つの局があったという。
この連載では、郵便局の過剰な密度や、統廃合が進まない背景にある日本特有の事情を深掘りする。初回では、郵便局で住民票1通を発行するのに経費が約3万円かかるとして、さいたま市がサービス終了に踏み切った事例が報じられた。