マイクロソフトの技術者Raymond Chen氏は、公式ブログでWindowsのスクロールバーに隠された便利な操作方法を紹介した。スクロールバーには右クリックで7種類の操作を呼び出せるコンテキストメニューがあり、最上部の「ここにスクロール」を頻繁に利用していたという。しかし最近、コンテキストメニューを開かずに同じ操作ができるショートカット「Shift+クリック」の存在を知ったと明かした。
「ここにスクロール」とは
「ここにスクロール」は、右クリックした位置にスクロールバーを移動させる機能で、Windows 2000時代から存在する。通常はスクロールバーをつかんで目的の位置まで移動させる必要があるが、このメニューを使えば目的の位置を右クリックして「ここにスクロール」を選ぶだけで済む。
このコンテキストメニューは従来のWindowsスクロールバーで提供されてきた機能で、他のフレームワークからは利用できない。Windows 11ではエクスプローラーから利用できるが、メモ帳やEdgeはサポート対象外だ。
「Shift+クリック」の対応状況
現在は異なるUIフレームワークを採用するアプリも多く、スクロールバーのコンテキストメニューを利用できないケースがある。しかし「Shift+クリック」は「ここにスクロール」と同様に、クリックした位置まで一気にスクロールできる。エクスプローラーをはじめEdgeやFirefoxで利用できる一方、メモ帳やペイントでは利用できず、対応状況はWindowsの標準アプリでも分かれている。
なぜ知られていなかったのか
Neowinがこのブログを紹介した理由は、Chen氏がWindowsに30年以上携わる技術者でありながら、最近まで存在を知らなかった点にある。記事へのコメントからも、同様にこの操作を知らなかったWindows利用者が多いことが分かる。
スクロールバーはWindowsの黎明期から存在する基本機能だが、その実装は開発者に依存し、利用するアプリによって動作が異なる。Windows 11では新しい標準UIフレームワークとして「WinUI」を採用し、幅広い開発者に移行を提案しているが、スクロールバーのコンテキストメニューおよび「Shift+クリック」機能の両方ともWinUIはサポートしていない。
Chen氏は1人の要望があると述べ、実装への期待感を示した。Win32、Electron、WPFなどが対応していることから、マイクロソフトには標準機能としてWinUIに実装することが望まれている。