難民申請中の外国人男性2人が入管施設に無期限に収容されたのは国際人権法に反するとして、計約3千万円の賠償を国に求めた訴訟の控訴審判決が9月30日、東京高裁(中吉徹郎裁判長)であった。高裁は、国に計120万円の賠償を命じた一審・東京地裁判決を取り消し、原告側の請求を退けた。
原告2人の収容期間と一審判決
原告2人はイラン国籍とトルコ国籍の男性。来日後に非正規滞在の状態となって強制退去を命じられ、2016年以降にいずれも通算1300日以上、入管施設に収容された。
一審の東京地裁判決は、恣意的な拘禁を禁じる国際人権規約を踏まえ、2人の健康状態が悪化した後も収容を続けたことは「収容の必要性が、収容によって本人が被る不利益を上回る」という要件を欠いていたと指摘。国際人権規約などに反する対応だったとして、国の賠償責任を認めていた。
高裁の判断と今後の見通し
一方で高裁は、同規約は入管収容制度のあり方を各国の判断に委ねているとし、日本では「入管法の枠内で判断すべきだ」と指摘。国外退去を命じられた人を収容しないことは「在留資格制度に基づく入国在留管理の適正を確保する点から許容しがたい」と述べた。
その上で、収容や仮放免の判断については国に広い裁量権があり、2人の収容は違法ではないと判断した。原告側は最高裁に上告する方針。