台風9号(アジア名:バービー)が10日から11日にかけて台湾北東部と日本の先島諸島に接近している。フィリピンでは大雨による土砂崩れで少なくとも5人が死亡、6人が行方不明となっており、台湾では1000人以上が自宅から避難した。
フィリピン・ミンダナオ島で土砂崩れ、5人死亡
フィリピン警察当局によると、台風9号の影響で活発化した大雨が南部ミンダナオ島で土砂崩れを引き起こし、少なくとも5人が死亡、6人が行方不明となっている。救助活動が続けられているが、被害はさらに拡大する可能性がある。
台湾北部で警戒、避難と備蓄進む
台湾北部の港湾都市・基隆では、住民が食料品の買い込みや窓へのテープ貼り、商店前への土のう積み上げなど、当局の警告に従って警戒を強めている。台湾中央気象署の予報官はAFPに対し、「最も大きな影響が予想されるのは台北、新北、基隆、宜蘭で、最も激しい豪雨は台湾中部および北部の山岳地帯で予想される」と述べた。
今週初めに「スーパー台風」としてグアムや北マリアナ諸島を襲った台風9号は、太平洋を移動する中で勢力を弱め、10日時点の最大風速は秒速45メートル、最大瞬間風速は秒速55メートルと前日より衰えている。同署の予報官は「環境条件が整っていないため、台風は今後も弱まり続ける可能性が高い」と説明した。しかし、台風9号の強風域の半径は380キロメートルと、台湾を襲う台風としては過去30年以上で最大規模となっている。
先島諸島でも影響、宮古島では風強まる
先島諸島でも台風接近に伴い、一部の地域で学校が休校、店舗や事務所が休業しており、気象庁は高波や暴風、土砂崩れなどへの警戒を呼びかけている。宮古島のホテル関係者はAFPに対し、「物が飛ばされないようにネットをかけた。今、徐々に風が強くなってきている」と語った。また、沖縄本島・那覇市でマリンスポーツやバーベキュー事業を手掛ける会社は「今週末はもともと予約でいっぱいだったが、すべてキャンセルになってしまい、大痛手」と台風の影響を明かした。
今後は中国本土へ上陸見込み
台風9号は今後、今週すでに激しい嵐で深刻な被害が出ている中国本土へ上陸する見通し。関係機関は引き続き警戒を呼びかけている。



