ファイナンシャルプランナーの浦上登氏は、50歳から老後資金の準備を始めても十分間に合うと指摘する。同氏の試算では、年に2回のボーナスを新NISA(少額投資非課税制度)でS&P500インデックス・ファンドに投資すれば、60歳時点で約2138万円の資産を形成し、その後20年間にわたり安定した「自分年金」を受け取ることが可能になるという。
ボーナスを活用した10年積立の具体策
経団連の発表によれば、2026年夏の大手企業のボーナス平均支給額は初めて100万円を超えた。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、夏の平均受給額は43万6140円。浦上氏は、夏のボーナスから50万円、冬のボーナスから100万円、年間150万円を投資に回すことを提案する。
この金額を新NISA枠で毎月12.5万円、10年間積み立てると、投資元本は1500万円。年率7%で運用できた場合、10年後の資産残高は約2138万円になる。多くのシミュレーションはここで終わるが、浦上氏は「本当に重要なのはここから先」と強調する。
取り崩し期間も運用を継続
老後に入っても全額を一気に取り崩すのではなく、少しずつ取り崩しながら資産運用を続けることで、積立期間中の運用益だけでなく、取り崩し期間中の運用益も考慮できる。浦上氏は「積立フェーズ(50~60歳)と取り崩しフェーズ(60~80歳)に分けてマネープランを考える必要がある」と述べる。
試算では、60歳時点の約2138万円を元に、年率7%で運用しながら20年間かけて取り崩すと、毎年約200万円の「自分年金」を受け取ることができる。これは公的年金に上乗せできる金額であり、老後の生活費の大きな助けとなる。
長期投資の本当の意味
浦上氏は「投資は積立終了で終わらない」と指摘。多くの人が「いくら貯まるか」に注目するが、本当に重要なのは「毎年いくら使えるか」だと説く。50歳から始めても、複利効果と取り崩し期間の運用を組み合わせることで、十分な老後資金を確保できるという。
「50歳を過ぎてから投資を始めても手遅れでは?」と諦めている人も多いが、浦上氏は「結論からいえば、50歳からでも十分に間に合う」と断言する。年に2回のボーナスを新NISAでS&P500インデックス・ファンドに投じるだけで、シミュレーション上、60歳時点で2100万円超の資産形成が現実的になる。



