佐藤二朗の強迫性障害告白に専門家が感謝、症状と対処法を解説
佐藤二朗の強迫性障害告白に専門家が感謝、対処法解説

俳優の佐藤二朗さんが自身の強迫性障害(OCD)を公表したことに対し、千葉大学医学部附属病院認知行動療法センター長の清水栄司医師は「その勇気に感謝している」と述べ、疾患の理解促進につながるとして歓迎している。佐藤さんはSNSで「沢山の励まし、ありがとう」と感謝の気持ちをつづった。

強迫性障害の実態と対処法

強迫性障害は、不安を引き起こす強迫観念と、それを打ち消すための強迫行為を繰り返す疾患だ。清水医師は、症状の対処法として「1日のなかで大事な予定を優先的に入れる」ことを提案する。例えば、外出して人と交流する予定や趣味の時間を確保することで、強迫症状に費やす時間を自然と減らせるという。

「大事な付き合いや楽しみの時間を優先し、強迫観念や強迫行為に使う時間がもったいない、タイムパフォーマンスが悪いと考えることが重要です」(清水医師)。具体的には、食事中に汚れが広がる強迫観念が浮かんでも、それに付き合わず、家族との会話や食材を味わうことを優先する生活に変える。脳内の優先順位の円グラフを切り替えることが大切だ。

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未治療期間の長さと早期相談の重要性

症状が現れてから医療機関を受診するまでの「未治療期間」は、強迫性障害では平均7年という報告がある。治療を受けなければ、本人も周囲も疲弊してしまう。清水医師は「不安になる考えが繰り返し襲ってきて、何か対処の行為をしないと治まらない。1日中その繰り返しで日常生活が回らないようであれば、専門家に相談してみてほしい」とアドバイスする。

今回の佐藤さんのカミングアウトについて清水医師は「強迫性障害はなかなか病気と認知されにくい。多くの人に知ってもらえるきっかけになった。佐藤さんが『病ゆえの〈力〉』と言ってくれていて、専門家としてとてもありがたい」と評価している。

清水栄司医師のプロフィール

清水医師は1990年に千葉大学医学部を卒業後、同大学附属病院で精神科医として勤務。1997年にアメリカプリンストン大学分子生物学講座客員研究員を経て、2016年から現職。著書に『認知行動療法でつくる思考・感情・行動の好循環』(法研)や『自分でできる認知行動療法 うつと不安の克服法』(星和書店)などがある。

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