下関市が市民病院と医療センターを統合、新市立病院を2031年度完成へ
下関市が病院統合、新市立病院を2031年度完成へ (13.03.2026)

下関市が市民病院と下関医療センターを統合、新市立病院を整備へ

山口県下関市は12日、地方独立行政法人・下関市立市民病院(向洋町)と独立行政法人地域医療機能推進機構・下関医療センター(上新地町)を統合し、新しい市立病院を整備する基本計画素案を発表しました。この統合は、人口減少に伴う患者数減少が見込まれる中、持続可能で良質な医療提供体制を確保することを目的としています。

新病院の基本計画と建設地

新病院は市が建設し、運営は市が設置する地方独立行政法人が行います。総事業費は約437億9000万円で、2031年度の完成を予定しています。建設地は、JR幡生駅から約500メートルの市有地「幡生操車場跡地」(幡生新町)のうち約4.23ヘクタールに決定しました。この場所は両病院との近さや利便性を考慮して選定されました。

医療機能と施設の詳細

新病院は33診療科、364床を計画しており、市民病院(35科、382床)と下関医療センター(26科、305床)が担っている医療を提供することを基本とします。ただし、市民病院で非常勤医師が対応している小児外科と、市内では充足している放射線治療科は廃止されます。患者ニーズに応えるため、全室個室化が可能な設計とし、延べ床面積は約3万4200平方メートルと設定されています。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

統合の背景と目的

この統合は、関門医療センター(長府外浦町)と済生会下関総合病院(安岡町)を含む市内の急性期4病院の再編・統合の一環です。急患や重症患者を受け入れて24時間体制で入院治療や手術を行う急性期病院について、人口減などによる患者数減少に対応し、持続可能な医療体制を構築する狙いがあります。まずは建て替えが必要な両病院を統合し、3病院体制に移行します。

特徴的な取り組みと将来展望

新病院では、増加が予想される高齢者救急搬送の受け入れ体制を強化し、脳神経外科、整形外科、循環器内科、呼吸器科の体制を充実させます。年間5000件以上の受け入れを掲げ、手術支援ロボットなど最新の医療機器も積極的に導入。年間約4000件の手術を計画し、災害発生や感染症拡大時も医療を継続できる体制を整備します。

医師の確保については、九州大学や山口大学などと連携して安定確保を図り、両病院の職員は希望すれば原則として勤務できます。敷地の通路は段差をなくし、雨にぬれない設計とし、ロータリーにはバス乗降場も設けて各地からの路線バスの乗り入れを事業者と協議します。

財政計画と収益見通し

開院3年目までは初期投資などの影響で赤字を見込んでいますが、4年目からは患者数の安定的確保などで収益を上げ、黒字化する計画です。この取り組みにより、下関市は地域医療の質向上と持続可能性を両立させ、市民の健康を支える基盤を強化していきます。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ