米中間選挙を前に、記者が内陸部を貫く「ルート66」を走る連載の第5回。オクラホマ州タルサにある「シェリダン教会」で、信者からトランプ氏と神の関係をめぐる独自の論理を聞いた。
「バイブルベルト」の中心で
車は「バイブルベルト」を走り続けている。保守的なキリスト教プロテスタントの信仰が社会や政治に強い影響を及ぼす地域だ。オクラホマ州は過去3回の大統領選で州内の全郡をトランプ氏が制した、全米でも数少ない州の一つである。
日曜日、記者はタルサにある「シェリダン教会」を訪ねた。ジャクソン・ラマイヤー牧師は、団体「トランプのための牧師たち」の創設者で、トランプ氏から「MAGA(米国を再び偉大に)戦士」と称されたことがある。信仰とMAGA政治が交わる現場を取材するには、ふさわしいと考えた。
武装警備員が警戒する教会
連載3回目で紹介したミズーリ州のキリスト教徒の夫妻は「鼻をつまみながら」渋々とトランプ氏に投票したと話したが、ここでは熱心な支持者から認識を聞くことが狙いだ。
教会の入り口では、武装した警備員4人が警戒に当たっていた。記者が日本から来たと名乗ると、世話役の女性スーザンさんが笑顔で迎え、最前列に案内してくれた。会場には200人ほどが集まっていただろうか。
信者が語る「ダビデ王」論
スーザンさんから、州や郡の事情を聞きながら、信者たちはトランプ氏を聖書のダビデ王に例える。その論理の核心は、神が不完全な人物を用いるという聖書の物語に基づいているという。
この連載は全14回。次回以降もルート66沿いの町々で、分断の実像に迫る。