三重県は、アジア・アジアパラ競技大会を訪日外国人客(インバウンド)誘客の好機と捉え、影響力のある外国人などを活用したPRを展開している。同県内に競技会場はないが、名古屋方面からの観光客の呼び込みにつなげたい考えだ。
台湾出身インフルエンサーが県内の魅力を発信
県内の魅力を8月からSNSで発信するのは、台湾出身のインフルエンサー、シュアンさん。伊勢市の伊勢神宮や多気町のリゾート施設「VISON」(ヴィソン)、県内の海女小屋などを撮影し公開している。
動画では「名古屋でアジア大会の選手を応援するついでに、電車で約1時間半の三重県にも遊びに行ってみて」と呼びかけている。
県は中部国際空港(愛知県常滑市)に観光パンフレットを置くなどしており、一見勝之知事は「観戦に来た人が三重の魅力に触れ、多くの人に来県してほしい」と狙いを語る。
県内観光地の認知度は低調
一方、日本政策投資銀行東海支店が8月に発表したインバウンド向けの意向調査で、県内の観光地の認知度は伊勢志摩が3・7%、熊野が6・1%にとどまり、訪問意向も1%台と低迷した。
日本政策投資銀行と日本交通公社が昨年7月に実施。中国や韓国などアジア圏と、米国やイギリスなど欧米豪の計12か国・地域の海外旅行経験者にインターネットで尋ね、7413人から有効回答があった。
東海エリアの観光地の対象は名古屋、高山と白川郷(いずれも岐阜県)、伊豆(静岡県)など計7か所で、認知度は伊勢志摩がエリア内で最も低く、熊野は2番目に低かった。エリア内で最も高かったのは名古屋の32・3%だった。
今後の訪問意向は伊勢志摩が1・4%、熊野が1・9%で、エリア内でこの2か所が1%台だった。同支店は、名古屋や大阪といった主要都市からの乗り換え方法や、現地で利用できるバスやレンタカーなどの情報が十分届いていない可能性があるとみている。