SBI新生銀行執行役員の長沢祐子さん(58)は、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括性)に、職場への所属感を示す「ビロンギング」を加えた「DEIB」を推進している。同氏は、ビロンギングを単なる居心地の良さではなく、成長や挑戦の土台となる「自分の居場所」と定義し、従業員との対話を通じて意識の構築に努めている。
ビロンギングを加えた背景
長沢氏は、ビロンギングを加えた背景について、「多様性の受容にとどまらず、自分の存在や貢献が組織に受け止められていると実感してほしいと考えた」と説明。新型コロナウイルス禍以降、在宅勤務が認められ、人間関係が希薄になっていると指摘し、「『先輩が電話対応する姿を見たことがない』と話す若手もいて、職場での学びの機会が減っている」と述べた。その上で、「協力して課題を解決する文化を育てたいという思いもある」と語った。
ワークショップや対話の機会
ビロンギングをテーマにしたワークショップは、「普段、関わりのない人たちと交流し、つながりを持つ機会となった」という。また、D&I委員が毎月、希望する従業員と対話し、仕事上の悩みや不安を語ってもらう機会を設けており、30回以上実施し、施策に生かしている。
エンゲージメント向上と今後の展望
年2回の調査でエンゲージメントスコアは改善しているという。同行を中途退職後、カムバックする従業員も多く、全行員の約5%を占めている。長沢氏は「『ここに来てよかった』と感じられる職場になればいいと思う」と語った。



