日新火災海上保険は20日、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策を包括的に支援する新商品「カスハラから従業員をまもる保険」を10月1日から提供開始すると発表した。保険料は年間一括払いで2万5000円(分割払い月額2090円)。
業界初のワンストップサービス
同商品は、初期対応実務支援から費用補償まで、カスハラに特化したワンストップのサービスを保険商品として提供する点で業界初となる。対象となるのは、直近会計年度の年間売上高が10億円以下の企業。
カスハラによる従業員のメンタル不調や離職の増加が企業経営上の課題となっており、特に小規模事業者では人的・金銭的リソースが限られる中で、十分な対策が難しい状況にある。
2026年法改正への対応
2026年10月の労働施策総合推進法(一部改正)の施行により、企業にはカスハラ防止に向けた体制整備(マニュアル整備や相談窓口設置など)が義務付けられる。体制整備への対応が不十分な場合、行政から勧告等の是正指導(従わない場合は企業名の公表)を受ける可能性がある。
同社の調査では、カスハラ対応ルールが明確に定められていない、または定められているか分からない企業は約74%にのぼる。
3つの柱で構成
商品は「事前対策の支援」「カスハラ発生時の実務対応支援」「発生する費用負担の保険補償」の3つで構成される。
「事前対策の支援」では、カスハラ対策マニュアルや啓発ポスターのひな形提供、従業員研修(有償)など、法令対応に必要な体制づくりをサポートする。サービスとして提供するカスハラ対策マニュアルと、ヴァンガードスミスによる有償研修を併せることで、東京都の「カスタマーハラスメント防止対策推進事業企業向け奨励金」の申請要件も満たす。
「カスハラ発生時の実務対応支援」では、カスハラ被害が発生した際に、「事件未満」のトラブル解決支援を専門とする株式会社ヴァンガードスミスが、対応方法の助言や加害者への対応を行い、現場の負担軽減を図る。
「発生する費用負担の保険補償」では、弁護士または司法書士への法律相談費用や営業継続費用、従業員への見舞金補償など、企業に生じる経済的負担を保険でカバーする。
付帯サービスとして、ヴァンガードスミスと業務提携契約を締結し、カスハラ対応に役立つサービスをまとめた「カスハラおまもりパッケージ」を提供する。



