首都高速道路は、今年10月に通行料金を改定する。維持管理コストの増加に対応するためで、1km当たりの料金を1割引き上げる。
料金改定の内容
ETC利用の普通車では、1km当たり29.52円から32.472円へ、約3円の引き上げとなる。下限料金は300円で据え置く。上限料金の距離は55kmで変わらないが、55km以上走った場合に適用される上限料金は、現行の1950円から2130円になる。
背景にある維持管理コストの増加
首都高は都心の密集地を縫うように建設されたため、総延長約327kmの約95%を高架橋やトンネルが占める。1日平均約100万台が利用し、大型車両は一般道の5倍に及ぶなど、使用状況は過酷だ。橋梁やトンネルなどの補修は年間約3万4000件(2024年度)、トラブル対応は年間約3万8000件(同年度)に上る。
こうした維持管理にかかる労務費や材料費は高騰し、2014年時点で約775億円だったコストは、2023年には約1.4倍の約1100億円まで膨れ上がった。首都高は昨秋、有識者検討会を設置し、持続可能なあり方を議論。提言を受けて料金改定案を策定した。
今後の見通し
今回の改定で当面5年間、労務費・材料費の高騰分を含めた維持管理費を確保することが可能となる。大口・多頻度割引の割引率拡充や、都心流入割引、都心流入・湾岸線誘導割引は2031年3月末まで継続する。
農水産品の都区内発着輸送に占める首都高利用の割合は約58%を占める。首都高ネットワークによって生み出された経済価値は、開通から2020年までの累計で約360兆円に上ると試算されている。



