インド北部ハリヤナ州にあるスズキの販売店「NEXA(ネクサ)」で3月中旬、25歳の男性が5人乗りの中型SUV「グランドビターラ」の購入を決めた。価格は約110万ルピー(約190万円)からで、インドでは安くない。
男性はこれまでスズキ車に乗っていたが、より大きな車種に乗り換えた。力強さにこだわった外観と、大型のサンルーフが気に入ったという。「とてもかっこよく、足元も広い」と得意げだ。
経済成長とSUV人気
インド法人営業責任者の竹下毅氏は「経済が成長する中で、大きな車は社会的に成功している証し。日本のバブル期のようだ」と話す。
インドでは昨秋、消費税の改正があり、SUV市場が急拡大している。日本車メーカーは、この成長市場を巡り競争を激化させている。
中国の影と不退転の決意
日本車各社がインドに投資を集中させる背景には、中国市場での苦戦がある。中国勢の台頭により、日本車は価格と技術の両面で競争力を失いつつあり、インドを新たな成長の柱と位置づけている。
「退路を断つ」姿勢で臨む日本車メーカーだが、インド市場の課題も多い。競争激化による価格圧力や、インフラ整備の遅れなどが懸念される。



