円安の流れを阻止するために「日米通貨同盟」を活用するという構想は、聞こえは良いが、皮算用ではないのか。日米は7月末に28年ぶりとなる円買いドル売りの協調介入に踏み切った。
「完成形」と自賛した財務官
財務省の三村淳財務官は「今回の協調介入はいわば日米通貨同盟の完成形」と自賛したが、完成形とは具体的に何を指すのか。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、外国の通貨当局や中央銀行向けのドル緊急貸出制度(「FIMAレポ・ファシリティー」)を常設している。ベセント米財務長官は、同制度の貸出枠を大幅に拡大し、日本側の積極活用を提案している。
FIMA活用の形跡なし
FIMAを活用すれば、円買い介入を機動的に実行できることから、確かに「同盟」と言えるかもしれない。だが、実際はFIMAを使った形跡は現時点で見当たらない。
日本側には、手放しで喜べない不都合な真実があるからだ。



