南国殖産、薩摩川内にバイオ燃料実証施設 28年4月操業へ
南国殖産、薩摩川内にバイオ燃料実証施設 28年4月操業へ

総合商社の南国殖産(鹿児島市)は、軽油に代わる植物由来のバイオ燃料の実証試験施設を薩摩川内市に建設すると発表した。2028年4月にも操業を始める計画で、脱炭素社会の実現に向けて事業可能性を検証する。

施設概要とスケジュール

施設は川内港近くの約5300平方メートルの敷地に、事務所や関連施設など複数の建屋(延べ床面積約530平方メートル)を整備する。工期は今年11月から2027年12月までを予定している。

ジャトロファ由来の燃料生産

同社はフィリピンに設立した現地法人で、種子に豊富な油分を含む非可食の植物「ジャトロファ」を栽培している。実証試験施設では、輸入した種子を搾油し、粗油の加工や研究開発、実証試験を行う。

事業化できれば、軽油代替燃料として利用できる水素化処理植物油(HVO)を建設会社の重機や航空会社の車両の燃料として提供したい考え。将来的には次世代航空燃料(SAF)の原料としての活用も視野に入れる。

脱炭素への取り組み加速

石油を扱う同社は、脱炭素化の進展で化石燃料の比重が下がることを念頭に、バイオ燃料事業に関する調査・研究を進めており、実証試験施設の建設で次世代燃料の社会実装に向けた取り組みを加速させる。

2日には、同社は薩摩川内市と公害防止や雇用に関する立地協定を締結した。調印式に出席した同社の永山在紀・特別顧問は報道陣に「30~35年にはフィリピンの農園を10万ヘクタールに拡大し、10万キロ・リットルの粗油をとりたい」と増産への意欲を示した。