横浜市長選は4日、告示される。パワハラ問題で辞職した山中竹春前市長(54)を含む7人が立候補を表明しており、過去最多の8人が出馬した令和3年の前々回選挙に迫る混戦となっている。全候補がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を否定しており、各陣営は経験や政策の違いを打ち出そうとしている。
立候補表明の7人
立候補を予定しているのは、自民党と日本維新の会、国民民主党の地元組織が推薦し、公明党市議団が支持する弁護士の原沢敦美氏(59)、参政党が推薦する会社社長の福山敦士氏(37)、立憲民主党県連が支援する元衆院議員の中谷一馬氏(43)、共産党公認の同党県委副委員長の浅賀由香氏(46)、市民団体代表の藤川祥子氏(51)、山中氏、会社社長の馬場慎一郎氏(50)の7人。
いち早く立候補を表明した原沢氏は、4つの政党から後押しを受け、9月30日の選挙対策会議には各党地元組織の幹部が勢ぞろいした。コンプライアンスを専門とする弁護士としての経験をアピールする。
各陣営の「違い」アピール
福山氏の武器は民間企業での経験だ。IT大手社員を経て、野球やサッカーのクラブ経営に携わり、今回の選挙を「横浜市の経営者を決める選挙」と位置付けている。
中谷氏は公約発表を3回行い、週休3日制や行政への人工知能(AI)導入などを訴えている。茨城県つくば市長ら首長有志の応援も受け、各地の成功事例を横浜市に導入したい考えだ。
今回の選挙で唯一、政党の公認を受けるのが浅賀氏。医療や介護など福祉分野を重点施策とするほか、横浜港にある米軍施設「横浜ノースドック」の全面返還も掲げている。
藤川氏はIRの再誘致反対だけでなく、誘致計画が撤回された山下ふ頭の大型開発に疑義を提起。「市民が政治にアクセスできるということを伝えたい」と意気込む。
山中氏の出直し出馬と馬場氏の表明
先月末、ようやく出直し出馬を表明したのが山中氏だ。第三者調査でパワハラが認定され、辞職後はおわび行脚を続けた。知名度は高く、市民団体や港湾関係団体などが立候補を要請した。子育て支援など政策の継続を訴える。
馬場氏は今月1日に表明したばかり。行政や教育へのAI導入のほか、組織ガバナンスの一環として副市長の増員を提案。山中氏の政策を評価し、パワハラを争点とすることに反発して出馬を決めたとしている。
投開票は18日に行われる。9月1日時点の選挙人名簿登録者数は314万1698人。