高松市とその周辺で3路線を運行するローカル鉄道「高松琴平電気鉄道」(ことでん、高松市)は、9月いっぱいで全53駅の3分の2で券売機を廃止する。代わりにQRコードを通じてスマートフォンで購入したデジタル切符を画面に表示する仕組みを、既に9月1日から全駅で導入している。
券売機のコスト削減が狙い
運賃収入の大幅な増加が見込めない中で、大きな負担となっている券売機にかかるコストを削減する狙いがある。同社は「持続可能な地域交通を実現するには必要な仕組み」としている。
「ことでんデジタル券売機」の仕組み
スマホを活用したデジタル切符販売の仕組みの名称は「ことでんデジタル券売機」。駅に掲示されたQRコードをスマホで読み取り、切符の購入ページにアクセス。目的地までの切符を購入するとスマホの画面に表示され、乗り降りの際に紙の切符と同様に駅員に示す。
支払いはクレジットカードのほか、ペイペイやアップルペイ、グーグルペイにも対応。特別なアプリをダウンロードする必要がないため、観光客のような「一見」の乗客でも利用しやすい。一方で一度アクセスすればログイン状態が維持されるため、繰り返し乗車する沿線の住民にとっても便利になっている。
不正乗車への対策と多言語対応
誤購入や不正乗車を防ぐため、駅ごとに異なったQRコードが使用されており、その駅を発車する切符しか購入できない仕組み。また、以前購入した切符画面のスクリーンショットを悪用した不正乗車ができないように、画面は静止画でなく、一部が動くようになっている。親子連れなどの場合、1台のスマホで複数人の切符を購入・表示できる。
増加するインバウンド(訪日外国人客)向けには、英語や中国語、韓国語など7言語に対応している。



