紙などをワンタッチでサッと広げられる「ミウラ折り」を紹介する。宇都宮市の井上総合印刷(井上加容子社長)が折り図を提供し、「猫ピッチャー」版を作った。
ミウラ折りとは
ミウラ折りは、ロケットなどの構造を研究していた三浦公亮・東京大名誉教授が1978年に考案した。宇宙空間でソーラーパネルを開閉する実験にも使われた技で、日常ではミウラ折りで畳まれたマップ類がよく見られる。
対角線の端と端にある表紙を持って開くと、大きな紙もワンタッチで開き、畳むのも簡単だ。
折り方の特徴と利点
折り図をよく見ると、横線は直線だが、縦線は少しジグザグに傾いて、マス目が平行四辺形になっている。そのため折るのは少し難しいが、同社ミウラ折り事業部長の阿彦由美さんは「一つの折り山が動くと隣の山に力が伝わる構造です。対角線に引く力が一瞬で全体に伝わり、全体を広げる力になる」と説明する。
また、畳んだとき、折り目が微妙にずれて重ならないため、摩擦が少なく紙が破れにくい。何度も開閉する地図やレジャーシート、空間を仕切るアコーディオンブースなどにも使われる。
ミウラ折りの応用
ミウラ折りと出会って30年になる阿彦さんは「羽化して開いていくセミの羽などにも似た構造があることが知られています。現在は直角で構成された人工的な空間が多いのですが、この無駄がないメカニズムを多くの人にぜひ知ってほしい」と話している。
埼玉県入間市のアーティスト・びわゆみこさんは、ミウラ折りを応用したアート作品を制作しており、富士山をかたどった「ミウラ折り富士山アートハット」がある。