アジア大会閉幕、金・総メダル数で過去最多 井上団長「自国開催の利点生かせた」
アジア大会閉幕、金・総メダル数で過去最多 井上団長「自国開催の利点生かせた」

第20回アジア競技大会は4日に全日程を終え閉幕した。日本選手団は金メダル数とメダル総数の両方で過去最多を記録し、32年ぶりの日本開催となった愛知・名古屋大会を盛り上げた。競泳や陸上など主力競技で結果を出し、11歳で金メダルに輝いた栗原悠輝(東京ヴェルディ)が話題となったeスポーツやセパタクローなど非五輪競技の健闘も光った。

競泳は世界新記録、メダル37個

「競泳総力戦」を掲げた競泳は、男子200メートル平泳ぎで世界新記録を樹立した大橋信(枚方SS)をはじめ、競技別で最多のメダル37個を獲得した。味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)での最終合宿には代表の指導陣だけでなく、各選手の所属先のコーチを招集し、大会中も限定入場パスを有効に使ってサポートした。

下山好充ヘッドコーチは「ロサンゼルス五輪に向け、大きなステップアップになった」と手応えを語った。NTCを運営する日本スポーツ振興センターは、選手のコンディショニングをサポートする拠点を愛知県内2か所に設置し、3日までに318人の選手が利用した。

サポート体制と誹謗中傷対策

日本オリンピック委員会(JOC)は、選手が心身ともに良好なコンディションで競技に臨めるよう、過去11年分の気象データを分析した資料や「SNS断ちのススメ」などをまとめたガイドを作成。杉田正明・情報・科学サポート部門長は「非五輪競技を中心に、初めて国内での国際総合大会に出場する選手も多い。競技にマイナスになる要素をできるだけ排除する考え方を伝え、力を発揮してほしかった」と説明した。

誹謗中傷対策にも力を入れ、日本代表に関するSNS投稿などのうち、これまでに約740件の削除要請を実施した。JOCは分散・広域開催への対応にも心を砕き、選手団の一体感を高めるため、8月に各競技の選手が交流を図る「チームビルディング」を実施。大会中もコミュニケーションアプリを使い、選手の活躍ぶりやメッセージを共有した。

ロス五輪への飛躍に向けて

井上康生団長は4日、名古屋市で行われた総括記者会見で「自国開催の利点を生かせた」と強調。さらに「今後の五輪やアジア大会も、このような方式が採用される可能性が高い」とした上で、「今回得たものをいかに次に生かしていくかというところが重要」と力を込めた。

今大会で得た知見を検証・改善し、ロサンゼルス五輪でのさらなる飛躍につなげていく。