大槌町で4月に発生した山林火災を受け、焼損した民有林の復興に向けた町林地再生対策協議会の第2回会合が22日、中央公民館で開かれた。被災した森林を目的別に区分けして復興に取り組む「創造的森林再生」の考えを盛り込んだ再生計画の骨子案が示された。町は森林所有者や関連機関と協議した上で、今年度中に計画をまとめる方針。
この日の協議会には、町や県、国、地元の森林組合などから約30人が参加。冒頭で森林再生計画の骨子案が共有され、「創造的森林再生」の理念が示された。単に火災以前の森林環境を復旧させるのではなく、土砂災害の防止や水源育成など森林の多面的機能の回復を図る。豊かな自然を通じて町の新たな魅力を創出する狙いがある。
4つのエリアに区分
理念を踏まえた再生計画では、被災した森林を次の4エリアに区分する。
- 野生動植物の生育環境の回復を図る「生物多様性エリア」
- 循環型林業を目指し再造林を進める「資源循環エリア」
- 山林火災の延焼や獣害から周辺集落を守る「緩衝帯エリア」
- 公園や遊歩道の復旧を進める「レクリエーションエリア」
町は来月1日付で役場内に「森林再生推進室」を新設する予定で、職員8人体制で山林火災の復興業務を加速させる。同4日からは森林所有者向けの説明会を実施し、再生計画について約500人の同意を得ていく方針。個別に相談に応じる窓口も役場内などに設置する。
町長「林業や観光も考慮」
協議会後、平野公三町長は報道陣の取材に対し、「山林を再生するだけでなく、林業や観光などの側面を考えながら復興を進めていく。森林所有者の意向を踏まえて今後の計画を肉付けしていきたい」と述べた。
山林火災では計約1700ヘクタールを焼損。再生計画では個人や町などが所有する約1200ヘクタールの民有林について復興を図る。



