熊本地震の被災地で、阪神大震災を経験した教員らでつくるチーム「EARTH(アース)」が教育支援に当たっている。兵庫県教育委員会内に設置され、2016年の熊本地震などでも活動してきたチームだ。生徒らに寄り添った学習サポートのほか、学校の片付けや通学路の点検などの環境整備にも取り組んでいる。
不知火中で学習支援
最大震度7を観測した熊本県宇城市の市立不知火中学校の教室で19日、アースのメンバーで兵庫県三田市の小学校教諭、杉森美香さん(41)が生徒に声をかけた。「この問題はテストに出やすいから、よく復習しようね」と。
夏休み期間中のこの日、学習の場として開放されていた不知火中で受験生の3年生ら約20人が学習に取り組んでおり、中には家が被災して十分に勉強ができなかった生徒もいた。杉森さんは、熊本県のPRキャラクター「くまモン」の話題ですぐに生徒たちと打ち解け、国語や数学といった主要科目の問題集を解く生徒からの質問に丁寧に答えた。
3年の生徒(14)は「優しく教えてもらえて、関西弁での会話も面白かった」と笑顔を見せた。
「恩返し」目的に結成、約250人が所属
アースは、阪神大震災の被災地が全国各地から受けた支援に対する「恩返し」を目的に教員を中心に2000年に結成された。これまでに東日本大震災や10年前の熊本地震、24年の能登半島地震などの被災地を訪れて教育現場を支える活動に取り組んできた。現在、小中高と特別支援学校の教員約250人が所属している。
杉森さんは兵庫県三田市出身で、小学生の頃に阪神大震災を経験。東日本大震災が発生した時は東京の小学校で教壇に立っており、「何かできることはないか」と考え、アースに加入した。



