2024年9月に熊本市電の車両が走行中にドアが開いたトラブルで、国の運輸安全委員会は27日、原因は電気設備の不具合による可能性が高いとする調査報告書を発表した。報告書は市に対し、電気回路の見直しや定期検査での動作確認の徹底などの再発防止策も求めている。
トラブルの概要と調査結果
トラブルは同年9月2日朝、新水前寺駅前停留場で発生。健軍町発田崎橋行きの車両(1両編成)が発車した際、中央の乗車口のドアが開いた。車内にいた乗客約70人と運転士1人にけがはなかった。運輸安全委は、関係者への聞き取りや車両調査を今年3月まで実施した。
報告書では、乗客がドア近くのステップにある「マットスイッチ」を踏み、誤動作でドアが開いた可能性が高いと結論づけられた。マットスイッチは本来、ドアが完全に閉まると、電源が切れて作動しない仕組みだったが、給電されたままになっていたという。
確認された不具合と再発防止策
報告書ではこのほか、市交通局が実施した緊急点検で、マットスイッチを使用している車両計29両のうち2両で同様の不具合が確認されたことや、車両内のドライブレコーダーの解析でドアが約3秒間開いていたことも明らかにされた。
再発防止策としては、▽部品の変形や、関連機器が正常に動作するかの確認▽マットスイッチに給電している状態で走行可能とする電気回路の見直し▽運行時に異常が発生した場合、速やかに運転士に報告させて運行管理者が適切な判断を下せるような体制構築の3点が示された。
報告書を受けて、市交通局は「指摘された対策を施し、安全運行を徹底していく」とコメントした。



