「松橋(まつばせ)事件」から41年余り。再審無罪が確定した故・宮田浩喜さんが国と熊本県を訴えた国家賠償請求訴訟で、福岡高裁は27日、検察だけでなく、県警の当時の捜査も違法だと判断した。原告弁護団は「100点満点で何も言うことがない」と評価した。
全面勝訴の判決
午後2時。岡田健裁判長が、県と国が連帯して賠償金を支払うように命じる判決を読み上げた。法廷に駆けつけた約10人の支援者らは互いに顔を見合わせ、うなずいた。判決直後に「再び勝訴」と書かれた紙を掲げる原告側の弁護士もいた。
長時間の取り調べと一審の判断
宮田さんは当時、逮捕まで計9日間にわたり警察署で任意の取り調べを受けた。特に「自白」に至った直前2日間は1日12時間以上にも及んだ。しかし弁護団によると、長時間の取り調べについては「休憩を入れれば問題ない」という司法判断が続いていたという。
一審・熊本地裁も、県警が休憩時間を設けていたことなどを根拠に「自己の意思に基づかずに自白に至ったなどと認めることはできない」とし、違法性は認めなかった。
高裁の判断
高裁はこの日、検察の対応だけでなく警察の捜査手法も違法と認定した。詳細な理由は今後明らかにされるが、弁護団は全面勝訴を評価した。



