堺市の重症心身障害者施設「ベルデさかい」に勤務する看護師3人が、職場の問題を指摘したことで解雇や配置転換されたのは不当だとして、運営する社会福祉法人三篠会を相手取った訴訟の判決が30日、大阪地裁堺支部であった。横田昌紀裁判長は「解雇権の乱用」などと指摘し、解雇と配置転換を無効と判断。休業補償や慰謝料として計約2000万円を法人に支払うよう命じた。
3人の看護師が訴えた内容
訴えたのは、2023年に解雇された50代の男性看護師と、施設利用者との接触がない部署に異動となった40代と50代の女性看護師2人。判決などによると、3人は2019年以降、利用者に対する職員の虐待問題などを改善するよう求め、2022年には無資格者によるX線撮影の問題を公益通報していた。その後、約半年間の自宅待機を命じられた末、解雇や配置転換に至った。
裁判所の判断
判決は、解雇について「合理的な理由を欠き、解雇権を乱用したもので無効」と判断。配置転換についても「職場からの排除と推認され、配転命令権の乱用」と指摘した。
判決後、記者会見した原告の50代の女性看護師は「主張を認めてもらえた安心感でいっぱいです」と語った。代理人の在間秀和弁護士は「判決では基本的な主張をほぼ認めており、高く評価する」と述べた。
施設の運営と反応
ベルデさかいは堺市が2012年に開設し、三篠会が指定管理者となっている。判決を受け、堺市は「円滑な運営のため、指導を徹底する」としている。三篠会は朝日新聞の取材に「コメントは差し控えます」と述べた。



