日本の国旗を傷つける行為を罰する「国旗損壊罪」を定めた国旗損壊処罰法が国会で成立したことを受け、全国の憲法研究者199人が8月4日、同法の成立に抗議し、速やかな廃止を求める声明を発表した。「捜査機関が国旗損壊行為を立件することは許されない。同法は裁判所により当然に違憲と判断されなければならない」などと訴えている。
国旗損壊処罰法の内容
国旗損壊処罰法は「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」で「公然と国旗を損壊」した場合、2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金を科すとする。7月17日に成立し、8月13日から施行される。
表現の自由との関係
声明は同法について、憲法21条が保障する「表現の自由」を規制するものだと指摘。特に、国旗や国家に対する否定的な意見という表現の内容を規制するため「合憲性は極めて厳しく審査されなければならない」とする。
そのうえで、同法が「国旗を大切に思う国民感情の保護」を目的とする点について、「不快感や嫌悪感を理由に表現を規制できるなら表現の自由は成り立たない。政治的表現行為の規制を正当化するような合理性や必要性はなく、違憲だ」と主張。また、処罰対象の行為を法律で事前に決めておく「罪刑法定主義」の観点からも、規制範囲が「漠然として不明確で、それだけでも違憲と判断されるべきだ」と訴えている。
声明の呼びかけ人と賛同者
声明は、東京大学の石川健治教授や早稲田大学の長谷部恭男教授ら14人が呼びかけ人となり、大学教授ら185人が賛同している。



