知的障害者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った津久井やまゆり園事件。あの日から10年がたった26日、園には多くの人が訪れ、献花をして手を合わせた。惨劇を忘れず、再生を目指す施設と関わり続けようという地域の人たちの姿もあった。
元職員の思い
園の職員として36年働き、地元の千木良地区に住む太田顕さん(83)は午前9時半ごろ、鎮魂のモニュメントを訪れた。花をたむけ、手を合わせる。毎月26日の「月命日」の献花は、この日111回を迎えた。
太田さんは1968年に県に福祉専門職として入庁し、当時県営だった津久井やまゆり園に配属された。2004年に退職するまで36年間園に勤めた。就職後すぐから千木良に住んでいる。
地域とのつながりの変化
退職した翌05年、県の指定管理者制度が導入され、施設の運営は県から社会福祉法人かながわ共同会に移った。県営時代は、地元採用の職員が多かったが、運営主体が代わることで園で働く地元住民が減った。近くの商店からの食材や日用品の納入も減ったという。太田さんは「地域と園のつながりが、弱まった。疎遠になったように感じる」と振り返る。
自身の園との関係も薄くなり、退職して12年後に事件は起きた。



