スポーツジャーナリストの増田明美さんが、国際NGOプラン・インターナショナル・ジャパンの支援活動でネパールを訪れ、現地の教育事情を報告した。
日本で学ぶ外国人留学生は増加傾向にあり、2025年度は前年比7万人以上増の約40万8000人となった。政府は2033年度までに留学生数40万人という目標を掲げていたが、8年前倒しで達成した。出身国・地域別では中国が1位で、2位はネパール。北海道の1.8倍の国土に約3000万人が暮らす同国から、約10万人の若者が日本へ留学している。
ジャナクプールの小学校を視察
増田さんは首都カトマンズに到着後、プロペラ機で30分のネパール南東部の都市ジャナクプールへ。日本政府の援助を受けて、プランはジャナクプール周辺の農村部24カ所で小学校の校舎やトイレを建設し、教育環境を整えている。
訪問した学校では、鉄筋コンクリート2階建ての校舎や手洗い所、水飲み場、トイレが整備されていたが、裸足の子やボロボロのシャツを着ている子、痩せている子も見られた。ネパールでは5~12歳の8年間が無償の義務教育期間だが、教科書は無料でもノートや制服の支給はなく、給食もない。貧しい家庭では子供を学校に行かせず農作業を手伝わせている現状がある。プランは学校建設に加え、地域と協力して学校に通えない子供への補習やノート、筆記具の支給も行っている。
暴動で外出禁止令、冷や汗の帰還
ジャナクプール滞在中、ヒンズー教徒とイスラム教徒による小競り合いが暴動に発展し、死者も出た。外出禁止令が発令され、増田さんはホテルに缶詰めに。交差点には戦車が配備され、自動小銃を持った兵士のチェックを受けながら空港へ向かい、最終便でカトマンズに戻った。
ネパールの1人当たりの国内総生産(GDP)は1447米ドル(2024年、世界銀行)で、日本円で約23万円。アジア最貧国の一つで、鉱工業などの産業が少なく、出稼ぎが経済を支えている。若者の失業率が2割を超える一方、日本で学んで日本で働きたい若者も増えている。増田さんは「子供たちの教育を支援することで、ネパールの未来は明るくなる」と述べ、ヒマラヤ山脈が見える季節に女子サッカーチームとの交流で再訪したいと語った。



