徳島県内に宿泊する旅行者が増えている。観光庁が発表した2025年の統計では、国内客は四国4県で唯一前年から増え、国外客の伸び率は四国4県でトップだった。韓国との国際定期便の就航や大阪・関西万博の効果が背景にある。県はさらなる誘客に向け、知名度アップに注力する。
2025年の延べ宿泊者数は266万3200人
観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2025年の県内の延べ宿泊者は266万3200人で、前年から4.9%増えた。四国では香川(3.9%増)、愛媛(0.2%減)、高知(3.7%減)と比べ、最も伸びた。全国平均は0.3%増だった。
国内客は2.9%増(全国平均2.7%減)と、四国4県で唯一増加。香川は0.9%減、愛媛は3.5%減、高知は4.2%減だった。国外客も32.5%増(全国平均9.4%増)で、伸び率は4県で最高だった。
万博と韓国定期便が追い風に
国内客の増加は、2024年4月から半年間開催された大阪・関西万博の影響が大きい。開催地の大阪府から比較的近く、万博の来場者が足を延ばしたケースが多かったとみられる。県は関西パビリオンに県ブースを出展し、県への高速バスなどの片道運賃が500円になるクーポンを配布したことが後押しした。
2024年12月に韓国との国際定期便が週3便就航したことが追い風となり、国外客も増えた。韓国人の延べ宿泊者数は就航前の2023年の3490人から約13倍の4万6900人に。県は韓国の大学と協定を結び、若者の来県を促すなど関係の強化に努める。
今年も増加傾向、主要施設の入り込み客数も増
今年に入っても増加傾向は続いており、徳島市で阿波おどりが開催され、かき入れ時のお盆期間(8月9~16日)も県内の観光業界は盛況だった。県によると、祖谷のかずら橋(三好市)など主要な21観光施設の入り込み客数は計31万5277人で、対前年比7.4%増だった。
県にとって宿泊者数の増加は長年の課題だ。2025年の伸び率は好調だったが、実数では国外では四国4県で香川、愛媛に次ぐ3位、国内では4位にとどまる。
県は2024年3月に策定した観光振興基本計画(第4期)で、観光産業を県の「リーディング産業」とする目標を掲げる。後藤田正純知事は「訪日客に人気のある剣山など観光地をもう一度磨き上げたい。市町村や民間を支援していく」と強調する。



