ロシア、ペスト報道で「状況は管理下」と強調 トランプ氏は支援表明
ロシア、ペスト報道で「状況は管理下」 トランプ氏支援表明

ロシア政府は5日、研究所の技術者がペストで死亡したとの報道について、死後の検査ではペスト菌は検出されなかったとして事態の沈静化を図った。一方、米政府は状況を注視していると明らかにした。

ロシア東部シベリア連邦管区イルクーツク州にあるペスト対策研究所で勤務していたダリア・シピロワさん(28)がペストで死亡したとの報道が2日に出て、懸念が広がっていた。

試験管事故との関連報道

ニュースサイト「バイカルの人々」は、同州の治安当局に近い匿名の情報筋の話として、試験管が割れたことでシピロワさんが肺ペストに感染した可能性があると報じた。他のメディアも、シピロワさんの死亡と研究所内の実験室で起きた事故との間に関連がある可能性を伝えた。

しかし、イルクーツク州のイーゴリ・コブゼフ知事は5日、イルクーツク州で特別専門委員会による調査が行われた結果、「死因は原因不明の肺炎」と結論付けられたと述べた。

知事が「安定している」と説明

コブゼフ氏はテレグラムへの投稿で、ロシアの消費者権利保護・福祉監督庁(ロスポトレブナゾール)が検査を行った結果、「この女性の職務に関連する微生物は、生体試料から一切検出されなかった」と明らかにした。また、女性の死後、「ペスト対策研究所の職員が新たに医療機関を受診した事例はない」と述べた。

コブゼフ氏は、イルクーツク州の衛生・疫学上の状況は「安定している」と説明。「状況は引き続き、われわれと専門家の管理下にある」と述べた。

トランプ氏「ロシアを支援」

ペストは細菌による感染症で、最も感染力が強い肺ペストなど、いくつかの病型がある。世界保健機関(WHO)によると、肺ペストは早期に治療しなければ死に至る可能性がある。

ドナルド・トランプ米大統領は5日、ロシアで報告されたペスト感染例について、米国は「非常に注意深く」状況を見ており、ロシアへの支援に応じる用意があると述べた。

トランプ氏は、ロシアから肺ペストが広がるリスクについて米政府がどのように対応するのか記者団に問われ、「非常に注意深く見ている。われわれも今、報告を聞いたばかりだ」と答え、「われわれはロシアを支援する。できる限り支援する」と述べた。