黙秘中に刑事が勝手に「自白」作文、佐賀県警の取り調べで男性が被害
黙秘中に刑事が勝手に「自白」作文、佐賀県警で被害

佐賀県に住む30代の男性が、身に覚えのない窃盗の疑いで逮捕され、警察の取り調べを受けた際、何も話していないのに目の前の警察官が突然、勝手に「供述調書」を書き始めた。男性の弁護団が提供し、9月8日のシンポジウムで資料として配布された調書の一部には、男性の供述として記載されていたという。

逮捕から5日目に起きた「事件」

男性は2021年1月末、知人が起こした信号機の窃盗事件の共犯者として逮捕された。男性は事件に関わっていなかったが、逮捕されているとスマホも手帳も見られず、国選弁護人の出口聡一郎弁護士から「黙秘」するよう指示され、事件のことは一切話さないようにした。

しかし、取り調べを担当する刑事からは繰り返し自白を促された。「取り調べの内容をまとめた『供述調書』を作らないといけない」「話せば、立件もなるべくせんどこうかな。俺はエースだからある程度の権限はある」「俺にしゃべらないなんてプライドが許さない」などと言われたという。

白紙の調書が机の上に

逮捕されて5日目、男性が夜の食事を終えて取調室に戻ると、机の上に白紙の供述調書が置かれていた。「俺がうまく終わらせたる」と刑事が言いながら、勝手に作文を始めたという。

調書には男性が自白したかのような内容が記載されており、上司がその調書を見たとされる。男性は不起訴になったようだが、同じようにして生まれた冤罪事件は枚挙に暇がないと指摘されている。