西胆振唯一の映画館「ディノスシネマズ室蘭」8月末に閉館、ファンが別れ惜しむ
西胆振唯一の映画館ディノスシネマズ室蘭が閉館、ファン惜しむ

室蘭市、伊達市など西胆振地方の3市3町で唯一の映画館だった「ディノスシネマズ室蘭」(室蘭市)が8月31日、最後の営業を終えた。最終日には多くの映画ファンらが訪れ、閉館を惜しんだ。

27年間の歴史に幕、最終日は特別上映も

同館は1999年、JR東室蘭駅近くに「旧室蘭劇場」として開館した。4スクリーン計480席あり、新作を中心に1700超の作品を上映。ボウリング場なども併設され、映画ファンのみならず若者や家族連れでにぎわったが、運営会社は今年3月、施設の老朽化を理由に閉館を決めた。

閉館に合わせ、8月28~31日は室蘭市で撮影された映画「モルエラニの霧の中」を特別上映した。最終日に全ての上映が終わると、扉の前に従業員が並んで来場者を見送った。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

ファンの思い出と今後の展望

オープン当時のチラシや27年間の上映作品リストをまとめた手作りの冊子を配布した舩木孝麿支配人(58)は「閉館は申し訳なく、悔しい。もう一度、映画への機運が高まればうれしい」と話した。家族4人で訪れた登別市の会社員、日栄勇樹さん(46)は「高校時代に友達と映画をたくさん見た。閉館は悲しい」と話し、館内の様子を写真に収めていた。

室蘭市などによると、同市に常設の映画館が生まれたのは1915年(大正4年)。最盛期の58年(昭和33年)には17の映画館があったという。50~60年代は国内外の映画が広く上映され、多くの人が室蘭を訪れた。

閉館後、室蘭市民にとって最寄りの映画館は約70キロ離れた「ディノスシネマズ苫小牧」(苫小牧市)となる。同様の施設の整備を模索する動きもあり、室蘭市の市民団体「室蘭の映画館・ボウリング場を存続させる会」は6月に9702筆の署名を集め、市に提出した。市内に新設予定の大型商業施設等での再整備を求めており、代表の相沢正男さん(82)は「伊達や登別の市民とも連携し、行政を通じて声を届けたい」と語った。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ