橋やトンネル修繕で88自治体が補助金149億円を不適切使用 会計検査院調査
橋やトンネル修繕で88自治体が補助金149億円を不適切使用

会計検査院の調査で、橋やトンネルの修繕工事を巡り、88の地方自治体が、修繕計画の予定にない工事を行うなど、国の補助金約149億円を不適切に使用していたことが分かった。国は補助金の支給にあたり修繕計画の提出を求めておらず、審査がずさんだったことなどが原因とされる。

補助金の不適切使用の実態

国土交通省は2020年度、橋やトンネルの長寿命化を目指し、早い段階から修繕するための「道路メンテナンス事業補助制度」を創設し、工事を行う自治体に補助金を出している。

検査院は、2023、2024年度に16府県416市町村が契約した橋とトンネル計5317本の修繕工事(補助金交付額計1027億円)を調査。その結果、秋田県や高知県など61自治体が、補助金計約68億円を使って修繕計画にない橋やトンネル314本の工事を行っていた。国交省は制度要綱で、修繕計画を補助金申請時に提出するよう求めていなかったという。

自治体の認識と対象外工事

秋田県道路課は「足場の組み立てなど同時に行った方がスムーズな工事があり、効率を優先していた。工事後に修正すれば良いと思っていた」としている。

また、兵庫県や大分県など38自治体は、補助金約91億円で、本来は対象にならないトンネル照明のLED化工事などをしていた。検査院は、重複を除き、15府県と73市町村が実施した橋とトンネル501本の修繕工事で、補助金約149億円が不適切に使われていたと指摘した。

今後の運用変更

国交省は10月から、自治体側が補助金を申請する際、修繕計画の提出を求めるよう運用を変更した。同省国道・技術課は「適切に制度を運用し、再発防止に努めたい」としている。