連日の大雨に見舞われた青森県内では3日、青森市と五所川原市で危険度が最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令された。降雨や河川の増水による農業被害も生じており、刈り入れ前の水田が浸水した農家は「あと少しで収穫だったのに」と肩を落とした。
床上浸水21棟、車横転も
県内各地では、低気圧や前線の影響で激しい雨が降った。青森市では3日未明、瀬戸子川の周辺の456世帯892人に緊急安全確保を発令。五所川原市も同日早朝、393世帯620人に緊急安全確保を出した。
県の3日午後3時時点のまとめでは、2日からの大雨による建物被害は床上浸水が21棟、床下浸水が66棟に上った。むつ市では大雨で車が横転し、運転していた50歳代の男性がけがを負った。
交通への影響では、五所川原市や鰺ヶ沢町などで通行止めが相次いだ。鉄道はJR五能線、津軽線が終日、運転を見合わせた。
収穫間近の田んぼが水没
大雨による農業被害も生じている。「はれわたり」を植えた約2ヘクタールの田んぼが水没した弘前市小友の水木光国さん(78)は「刈り入れは今月末の予定だった。ここまで育てた稲がちゃんと収穫できるか心配だ」と肩を落とす。
水木さんによると、2日午後11時頃から水位が上昇。3日朝には稲がほぼ全て水につかり、近くの排水路と水田の境目がわからなくなるほどだったという。田んぼの様子を確認した水木さんは「もう雨が降らないと良いが」と不安そうだった。
五所川原市長富では、近くを流れる飯詰川が決壊した。近くの農家、猿賀雅彦さん(66)は、管理する水田に川の水が流れ込み、穂の高さまで水につかった。「今の状況が続けば稲が発芽し、コメの品質が落ちてしまう。とにかく早く水が引いてほしい」と話した。
県の対応
浸水被害のあった津軽地方は県産米の主要産地で、県農協中央会は「どのくらいのコメが出荷できなくなりそうかなどを調べ、必要な対応をしたい」とした。
宮下知事も3日、青森市内を視察し、「1年間米作りに取り組んできた農家の方々にとって、あと1~2週間で収穫というタイミングでの水害は非常にショックだと思う。県としてできることに取り組んでいく」と述べた。



