2023年に閉校した花巻市の旧笹間第二小学校で、プールを活用した釣り堀「アングラーズスクール笹間第二」が人気を集めている。9月20日のオープンから2週間で約200組が訪れるなど、出足は上々だ。親子連れや釣り愛好家らが足を運ぶ新たなスポットになっている。
プールでヤマメ釣りを満喫
「いっぱい釣れた!」。9月22日、子供たちの声がプールサイドに響いた。低学年用の10メートルプールには体長約20センチのヤマメが、隣の25メートルプールには約40センチのニジマスが放たれ、釣りの愛好家や子供たちがルアーや毛ばりを投げ込んでいた。
プールサイドにはバーベキューコンロが置かれ、釣った魚の塩焼きを味わう家族連れの姿もあった。滝沢市から両親と訪れた小学3年の男子児童(9)はヤマメを10匹ほど釣り上げ、「こんなに釣れるとは思わなかった」と声を弾ませた。
会社員から転身、廃校に着目
釣り堀を開いたのは、北上市の沢藤真彦さん(54)。長く小売業界で働いてきたが、昨年11月に退職した。幼い頃からの釣り好きで、釣り堀を開くことが夢だったという。「もう一度、この地域ににぎわいを取り戻したい」と語る。
ただ、釣り堀を一から造るには、土地や水の確保、池の造成などで多額の初期投資が必要になる。そこで沢藤さんが目を付けたのが廃校に残るプールだった。昨年11月、花巻市に施設の貸し出しを相談したが、市有施設を民間に貸す前例がほとんどなく、何度も調整を重ねた。契約がまとまったのは今年8月。水道設備や旧更衣室などを改修して開業にこぎ着けた。沢藤さんは「本当にやっとだった」と振り返る。
再び人が集う場に
旧笹間第二小の前身となる横志田小は1876年(明治9年)に創立。2023年4月、笹間第一小に統合された。プールは1984年に完成したという。釣り堀では水質を徹底管理し、魚は県内の養殖場から仕入れている。
近くで食料品店を営む小原久子さん(72)は「廃校で寂しくなったという声は多い。こうして人が集まるのはうれしい」とほほえむ。沢藤さんは「アットホームに釣りを楽しめる場所にしたい」と話している。
所在地は花巻市横志田6の142の8。営業は午前9時半~午後4時。水・木曜定休。最新情報はインスタグラム(@anglersschool.sasama2)で発信している。