橋の耐震補強など補助対象外工事に149億円 会計検査院が指摘
橋の耐震補強など補助対象外工事に149億円 会計検査院指摘

会計検査院の調査で、橋やトンネルなどを長く使うために自治体が行った修繕工事への国の補助金のうち、約147億円が補助対象外の耐震補強などの工事(契約数469件)に使われていたことが分かった。全国88自治体の延べ501施設が該当する。

補助金の使途に関する調査結果

老朽化する橋やトンネルなどのインフラ施設について、自治体などの管理者は5年に1回、定期点検して長く使うための計画を作り、不具合が生じる前に修繕工事などをする必要がある。国はこの計画などに基づき、自治体に工事費を補助している。

検査院は、432の自治体が2023、24年度に行った橋とトンネルの修繕工事(計4485件、補助金額計約1027億円)を調べた。すると、耐震補強や照明のLED化、計画にない修繕といった補助対象外の工事が469件あった。

自治体側の回答と国交省の対応

こうした工事は他の交付金などの対象という。自治体側は調査に「予算が余ったので追加で工事した」「耐震補強は計画に資すると思った」などと回答したという。

国土交通省は「補助金の要綱を改正して、対象範囲などを周知した。また10月以降は自治体の申請時に修繕計画を提出してもらうなどし、確認体制を整備した」としている。

未着手の修繕工事の現状

国の資料などによると、自治体が管理する橋やトンネルで、不具合が生じたり、生じる可能性があったりしたものは、検査院の検査対象となった2023年度末時点で、橋が約4万9千、トンネルは約2300あった。うち約2万5千の橋と、約1千のトンネルで修繕などが未着手だったという。