スマホ使用時の前かがみ姿勢に注意、首の痛みの原因と対策を専門医が解説
スマホ使用時の前かがみ姿勢に注意、首の痛みの原因と対策

首の痛みや違和感を訴える人は多く、スマートフォンの使い過ぎも要因の一つとされる。今やシニアも長時間スマホを使うことが一般的になり、少しの違和感を我慢してしまいがちだが、日頃の姿勢や生活習慣に気を付けることで改善されることもある。首や肩の不調に詳しい医師に聞いた。

スマホの使い過ぎが首に与える影響

「首が痛い」「首の後ろに違和感がある」と訴える患者が「松戸常盤平いいだ整形外科 運動器リハビリテーションクリニック」(千葉県松戸市)を訪れることがある。飯田毅博院長は「首の不調はさまざまな要因で起こる。前かがみなどの同じ姿勢を長時間続けていることも要因になる」と説明する。

頭の重さが首の後ろ側にかかり、筋肉の疲労がたまっていく。首の痛みやこりが生じ、頭痛につながることもある。前かがみになる姿勢の代表格がスマホを利用するときだ。スマホを手に頭を前に倒し、うつむきがちになる。

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令和7年度の総務省の調査では、スマートフォン・携帯電話による平日のインターネット利用時間は10、20代が3時間以上と長いが、50代でも1時間半以上だった。スマホを利用するときに前かがみにならないためには、座っている場合は肘を支えるなどして、目の前にスマホを持ってくる。長時間の利用を避けることも大切だ。

ノートパソコン使用時の姿勢と首のケア

仕事でノートパソコンを使うときの姿勢にも気を付けたい。机にノートパソコンを置いてキーボードを打っていると、どうしても前かがみになる。「画面が目の高さになるようにパソコンを台に置き、外付けのキーボードを手元に置いて、身体に負担の少ない正しい姿勢で使用するのがいい」(飯田院長)という。

いずれも時折、軽く肩を回す、席を立つなどして、同じ姿勢を続けないようにする。また、首をケアするためには「普段から少しずつでもストレッチを続けることが重要だ」という。朝起きたときに首に違和感がある人は、枕の高さが関係していることもある。首に負担がかからない高さに調整する。

加齢によっても首の状態が変わってくる。首の筋力が弱くなるなどして頭を支えづらくなることが多い。頸椎の骨に棘が出たり、変形が進んだりすることもあるという。

病気の可能性とストレッチの注意点

首の痛みには病気が潜んでいることもある。首の痛みに加えて手のしびれや力が入らない、ふらつくなどの症状があれば頸椎椎間板ヘルニアや頸髄症、強い痛みや発熱などがあれば頸椎の椎体椎間板炎など深刻な疾患の可能性もある。飯田院長は「首の痛みが気になるときは自己判断せず、医療機関を受診してほしい」と訴える。

首の痛みをケアするストレッチを、運動療法にも詳しい飯田院長に教えてもらった。まず、小さくうなずくストレッチは首の前側の深層筋に働く。あおむけになって後頭部を床につけ、うなずくようにあごを数ミリのどに近づける。手と頭で押し合うと、首の後ろ側の筋肉に効く。背筋を伸ばして座り、両手を組んで後頭部に当てる。首の位置は変えないように頭で手を軽く押し、手は押し返す。

胸椎を伸ばすストレッチもいい。胸椎とは頸椎につながる背骨のことだ。滑らないように、キャスターが付いていない椅子に座り、肩甲骨の下に背もたれの上端が当たるようにする。両手を後頭部に添え、胸を斜め上へ開く。首は大きくそらさない。肩甲骨を回すストレッチは、肩から指先を離さずに肘で円を描くように動かす。

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飯田院長は「骨粗鬆症の人や頸椎の変形が強い人などは無理をしないよう、注意が必要だ。痛みが長引く場合などは、医療機関できちんと診断してもらった上で、医師や理学療法士に運動療法を指導してもらうのがよい」と話している。