東京大学で体験型の工学系講義をきっかけに誕生した学生サークル「MeDCraft(メドクラフト)」が、看護や医療の現場で起きている課題に工学やAI(人工知能)の力で向き合っている。学生たちは「現場で使ってもらえる開発をしたい」と社会実装をめざす。
講義から生まれたサークル
サークルは、東大大学院工学系研究科の一木隆範教授(58)の講義をきっかけに2025年9月に生まれた。講義は、創造性のある工学やものづくりを主眼に置いていた。
代表を務めるのは内田有咲さん(25)。東大大学院理学系研究科で生物科学を専攻し、9月から休学してアメリカのジョンズホプキンス大学博士課程で学ぶ。
きっかけは祖母の看護
内田さんが一木教授の講義を受けたのは、東大4年生の時。看護や医療現場の課題をものづくりで解決するテーマに触れた。
受講した理由には、祖母を病院で看取った際の経験があった。たんの吸引などがつらそうで、その様子にいたたまれなくなった。
工学の力で患者やその家族を助けたい。創薬やたんぱく質工学にも興味を持ち、大学院進学を機に教育学部から理系に転身した。
当事者から話を聞く活動
サークルは、一木教授の講義をきっかけに活動を開始。川崎市で開かれたシンポジウムでは、内田さんが看護の現場に携わる参加者の意見をノートにメモする様子が見られた。
看護や医療の現場で起きている課題に、学生たちが工学やAIの力で向き合い、現場で使える開発をめざして活動を続けている。



