天皇皇后両陛下は6月13日から26日までオランダとベルギーを国賓として公式訪問され、26日に帰国された。皇室研究家で神道学者の高森明勅氏は、この訪問中に天皇陛下が両国の晩餐会で必ずご長女の敬宮愛子内親王殿下に言及された点を重要視している。
両国の王位継承と日本の現状
オランダではウィレム・アレクサンダー国王の長女カタリナ・アマリア王女が、ベルギーではフィリップ国王の長女エリザベート王女が、それぞれ次代の王位継承者として確定している。両国の晩餐会には国王の子どもたちも出席し、陛下は「次の世代への橋渡しができたのではないか」と述べられた。
一方、日本では天皇皇后両陛下のご長女である愛子内親王殿下は、現行の「男系男子」限定の皇位継承ルールにより継承順位から除外されている。高森氏は「一夫一婦制の皇室において、歴史的に前例がなく、国際的にも類例が極めて少ない欠陥ルールが是正されないままだ」と批判する。
秋篠宮さまのご意思
現状では、天皇陛下と同世代の秋篠宮さまが「皇嗣」として継承順位第1位だが、高齢のため実際の即位は考えにくい。秋篠宮さまご自身も即位の意向がないことを明らかにしており(朝日新聞デジタル、2019年4月20日配信)、宮号「秋篠宮」を維持し、「皇太子」に類似する称号も辞退された。高森氏は「これらはご本人の意思を示す事実だ」と指摘する。
高森氏は「心ある日本人なら、皇室の『次の世代』がどうなるか、同じ不安を抱いたはずだ」と述べている。
天皇陛下の危惧と皇室典範改正案の問題点
高森氏は、陛下が両国の晩餐会で愛子さまに言及されたことについて、現行の皇位継承制度への危惧を示唆するものと解釈する。また、政府が検討する「男系男子の養子案」について、少子化時代に養子を繰り返すことで皇統が途絶える可能性や、皇室の「聖域」性を崩す問題点を指摘している。
高森氏は「根本的な解決策は、愛子内親王殿下をはじめとする女性・女系天皇を認めることだ」と主張し、「『愛子天皇』への希望は失われていない」と結んでいる。



