自民党の高見康裕青年局長(衆院島根2区)は13日の衆院予算委員会で、「生活道路」の法定速度の上限が時速30キロに引き下げられたことを巡り、「そぐわないと思われる道路が多数存在する」と述べ、運用の見直しを求めた。葉梨康弘国家公安委員長は適切な速度規制の実現に努める考えを示した。
「一律30キロ制限」に疑問の声
9月1日、中央線がなかったり、住宅街で幅が狭かったりする「生活道路」の法定速度の上限を「時速60キロ」から「時速30キロ」に引き下げる改正道路交通法施行令が施行された。
高見氏は「法定速度は交通の安全と円滑を守り、ドライバーや同乗者、歩行者や自転車の方々を守るためにある。民家が多い場所や通学路、狭い道路などは特に注意が必要だ」と「時速30キロ」に一定の理解を示した。
一方、「特に地方では一律に30キロ制限とすることがこの趣旨にそぐわないのではないかと思われる道路が多数存在する」と指摘。「実際、私のもとにも、『人通りのほとんどない道路でも30キロにする必要があるのか』『この道路は引き下げに該当するのか』『60キロ制限の道路でも30キロで走っている車がある。渋滞を招いている』などの声が連日寄せられている」と紹介した。
スクールバス保護者から不安の声
また、小学生のスクールバスで見送る保護者からは「30キロぴったりでスクールバスは走っているが、後ろの車間距離を詰められたり、あるいはどんどん追い抜いていく車が増えるようになった」「乗り降りする時に事故にあってしまわないか心配だ」という声も寄せられていると明かした。
その上で「30キロなのか60キロなのかドライバーの間でまだ共通認識がないまま車が走っている状況は、非常に危険で、すぐに是正しなければならないのではないか」と問題意識を語った。
葉梨氏に対し、「実態にそぐわない道路を都道府県警察と連携して早急に把握した上で、必要な場所には40キロ、50キロ、60キロ、というような速度規制標識の設置を進めるべきだ」と提案した。
葉梨氏「都道府県警を指導」
葉梨氏は、「地方においては車道幅員や交通量といった観点から一律30キロの法定速度の適用が実態と合わない道路もあると承知している」と応じた。
法律の制定から施行までの2年3カ月の間に、「約3600カ所の区域区間において道路標識を設置するとか中央線を引くとか、そういったような方法で速度規制等の見直しを行っている」と説明し、「引き続き適切な速度規制が行われるように警察庁を通じて都道府県警察を指導していきたい」と強調した。
高見氏は「この2年3カ月の間、私は一件も苦情を受けたことはなかった。9月1日以降、もう毎週だ。毎週、お声をいただいている。今、みんなが問題意識を感じている最中だ。今、改めてニーズを拾い上げて、対策を早急に進めてほしい」と求めた。