北朝鮮による拉致被害者で2002年に帰国した曽我ひとみさん(67)が、佐賀市の佐賀県立美術館で「拉致を風化させないために―今、伝えたいこと―」と題して講演した。幅広い世代に拉致問題を知ってもらおうと県などが企画し、約450人が参加した。
拉致された当時の状況を振り返る
曽我さんは19歳だった1978年8月、新潟県佐渡市の自宅近くで、買い物から帰る途中に母ミヨシさん(当時46歳)とともに拉致された。それ以降、母とは再会できていない。
3日に行われた講演では、拉致された時の状況について、男らに口をふさがれ、手足を縛られて袋をかぶせられたと説明し、船に乗せられた時は「恐怖するだけで声を殺して泣くしかなかった」と振り返った。
横田めぐみさんとの思い出
また、北朝鮮では拉致被害者の横田めぐみさんと一緒に生活した時期があったことを回想。2人でこっそりと日本語で会話したり、日本の歌を歌ったりした思い出を語った。
署名活動への協力求める
拉致被害者の帰国を実現するために署名活動への協力を求め、「きょうの講演の一部でも周囲の人たちに話し、問題が解決していないことを伝えてほしい」と訴えた。