米財務長官の「リフレ政策やめるべき」発言、日本経済政策の目的を問う
米財務長官の「リフレ政策やめるべき」発言、日本経済政策の目的を問う

米国のベッセント財務長官が9月1日の記者会見で、日本経済について「リフレ政策はやめるべきだ」と述べたことが、為替市場に大きな波紋を広げている。財政悪化やインフレ(物価上昇)につながりかねないリフレ政策を変更するよう、日本に求めたと受け止められたためだ。

ベッセント氏の発言と日本側の反応

ベッセント氏の念頭には、日本の長期金利の上昇が米国の金利に波及しかねないとの懸念があったと思われる。米紙ニューヨーク・タイムズは、ベッセント氏が5月に訪日し、片山さつき財務相と会った際に日本の経済政策に不満を示していたとも報じた。

日本側は現時点で表だって強い反応は示していない。首相官邸内には、高市政権の経済政策はリフレ政策ではないとして、現政権に注文をつけたわけではないと受け止める向きもある。片山氏は9月4日の会見で、ベッセント氏について「要求をもらったり問い詰められたりしたことは全くない。タカイチノミクス(高市早苗首相の経済政策)を評価していただいた」と世間の見方を否定した。

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内政干渉と日本経済政策の目的

ベッセント氏の「注文」がどの程度の圧力を内包したものだったのかは、わからない。だが、間違いなく背景にあるのは、米国の利益を第一に置いた、あくまで米国のためになる政策を求める考えだ。あからさまな内政干渉といってもいい。ベッセント氏の発言があったからといって、日本が日本のために進める経済政策を変える必要はまったくない。

その前提で、実は疑念もある。いまの日本の経済政策は、本当に日本のためになるのだろうか、と。

第2次安倍政権が定着させた経済政策の目的

経済政策のある一つの「目的」について、政権内で認識を共有し、手法として定着させたのは、第2次安倍政権だろう。戦後最長となる約7年8カ月にわたる政権運営の中で、経済政策は政権維持の装置として機能してきた側面がある。経済政策が誰のためにあるのか、という根本的な問いが改めて浮上している。

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