高市早苗首相が初めて、閣僚の更迭に追い込まれた。「能力主義」とうたった内閣改造から1カ月。簗(やな)和生農林水産相の問題が発覚した当初、政権は楽観していたが、問題の大きさを見誤って対応が後手に回った。
首相、辞表受け取り「任命責任を重く受け止めている」
14日夜、簗氏から辞表を受け取った首相は記者団に、「大臣が辞任する事態に至ったことについて、任命責任を重く受け止めている」と力なく語った。
2週間前の9月30日、簗氏の道路予算カット発言が報じられた当時、政権内には楽観論が支配的だった。
政権内の楽観論と後手に回った対応
木原稔官房長官は会見で「政治家の責任において必要に応じて対応すべきだ」と述べ、説明を簗氏に任せた。
簗氏は翌日の会見で「大臣就任前の一議員としての活動」と説明を拒んだ。その後、発言は認めたが、「しっかりと職務に臨んでまいりたい」と謝罪はなかった。
「1カ月もすれば国民は忘れる」と余裕、野党の追及も
自民の中堅議員は「1カ月もすれば国民は忘れるだろう。野党も追及できない」と余裕を見せた。
8日の衆参本会議で登壇した首相も「とにかく働いて仕事で返せと言っている」と続投を強調した。
しかし、見通しは甘かった。簗農水相の辞任をめぐる経緯と、今後想定される日程国会審議への影響、危ぶまれる法案成立が焦点となる。