米ニューヨーク市ブロンクス区で移民税関捜査局(ICE)の職員が発砲し、男性1人が負傷した事件を巡り、マークウェイン・マリン国土安全保障長官は9日、同市のゾーラン・マムダニ市長(民主党)がICEの撤退を求めたことを批判した。
長官、市長の発言を「危険で敵意をあおる」と非難
マリン氏は記者会見で、ICE職員の行動を擁護し、「マムダニ氏の発言は危険で、敵意をあおるものだ」と述べた。
マリン氏によると、負傷したオスカー・ベルガルさん(28)には多数の犯罪歴があり、逮捕を逃れようとしていた。「彼は数年前に合法的に入国したが、それ以来、犯罪を何度も繰り返してきた」と説明した。
発砲の経緯と市長の反応
ベルガルさんは5歳の子どもと車に乗っているところをICE職員に撃たれて首に軽傷を負い、病院に搬送された。子どもにけがはなかった。マリン氏によると、ICE職員は発砲した際、車内に子どもがいることを知らなかった。
マムダニ氏は発砲を非難し、ドナルド・トランプ大統領に対し、ニューヨーク市内でのICEによる取り締まり活動を停止するよう求める考えを示した。マムダニ氏はX(旧ツイッター)に「ICEを廃止せよ」と投稿した。
長官の反論とICE幹部の説明
これに対しマリン氏は「市長、ICEを廃止したら、誰があなたの街の犯罪者を排除するのか?」「殺人犯や窃盗犯、ギャング構成員を誰が排除するのか?」と反論した。
記者会見に同席していたICE幹部のマルコス・チャールズ氏もベルガルさんについて、「車から降りるよう求める合法的な命令に従わなかった」と説明した。チャールズ氏は「彼は車を加速させ、ICEの公用車2台に衝突させた。さらに車を凶器として使い、他の捜査官らに向けて加速させた」と述べた。さらに「捜査官らは、自分や同僚、一般市民の命が危険にさらされていると考え、訓練に従って発砲した」と付け加えた。
8日夜には、発砲現場に数百人が集まり、トランプ政権による不法移民取り締まりの強化に反対するデモを行った。一部の参加者は暴徒化し、治安部隊と衝突した。