高市早苗首相は、衆院で4分の3超の巨大与党に支えられながらも、会期延長に追い込まれた。自らの国会軽視の姿勢が与野党対立をあおり、「空転国会」を招いた末の帳尻合わせとの批判が強まっている。野党側からは「オウンゴールの自己都合延長」(中道改革連合の小川淳也代表)との指摘が上がった。
参院予算委で蓮舫氏が追及
野党が開催を求め続けてきた参院予算委員会は、当初の国会会期最終日である17日、ようやく開かれた。終盤国会を象徴するやり取りが繰り広げられた。
立憲民主党の蓮舫氏は「国会が混乱した要因は首相にもあるという認識はおありですか?」と質問。高市首相は「私自身は国会に呼ばれたら来て、誠実に答弁する。これに尽きます」と答えた。蓮舫氏は「それは参院自民党に失礼だと思いますよ」と切り返した。
一連の論戦で高市首相が「(国会に)出たくないとか、出たいとか申し上げたことはございません」と述べると、蓮舫氏は「相当、認識が違うんですけれども」と反論した。
「中傷動画報道」をめぐる混乱
実際、高市首相の異例の対応が国会混乱の起点となった。「中傷動画報道」をめぐり、高市首相は6月下旬の国会で唐突に「秘書の陳述書の提出」を持ち出し、答弁を回避しようとした。野党側は抗議し、党首討論や予算委員会の開催要求を強めた。
複数の関係者によると、高市首相のこうした姿勢が与野党の溝を深め、空転国会を招いた。自民党内からも「こんなにひどいのは初めて」との声が漏れる。
自民幹部も皮肉
高市首相が「誠実に答弁する」と述べたことに対し、自民党幹部は「よう言うわ」と皮肉った。首相の答弁回避姿勢が続いたことで、与党内でも批判がくすぶる。
会期は25日まで延長され、野党は引き続き首相の姿勢を追及する方針だ。



